外国為替取引に関する基本方針

　この「外国為替取引に関する基本方針」（以下、「本基本方針」といいます。）は、当行がグローバル外為行動規範（注）を遵守し、外国為替取引業務に取り組むにあたり、お客様にとって特に重要となる情報を提供することを目的としています。

　なお、本基本方針は、外国為替取引に適用される法律、規則、規制およびお客様との個別の合意に優先するものではありません。

（注）

グローバル外為行動規範とは、国際決済銀行（BIS）における作業部会により、外国為替市場におけるグローバルで共通の行動規範として2017年5月に発行された行動規範

１ 取引におけるお客様と当行の関係

(1)　 当行は、個別合意を行った場合を除き、原則プリンシパルとして外国為替取引業務に従事します。プリンシパルとは、取引当事者として自らが取引の相手となる市場参加者を指します。すなわち、当行は、お客様の代理人、受託者もしくは金融アドバイザーまたはそれらに類似する立場において行動するものではありません。

(2)　 当行は、当行自身の為替の持高（ポジション）を保有しており、当該持高のリスク管理等の目的で、お客様とのお取引を行う前にまたは同時に、市場で取引を行うことがあり、当行とお客様との間で利益が相反する可能性があります。また、複数のお客様と取引を行うため、他のお客様との間で利益が相反する可能性があります。当行はこのような利益が相反する可能性を認識し、当行の利益相反管理方針に基づき適切に対応いたします。

(3)　 当行は外国為替取引に関して、誠実に業務を履行し、また、外国為替市場に適用されるあらゆる法律、規則および規制を理解し遵守します。

２ 取引執行

(1)　 当行は、外国為替取引に関して、誠実性、透明性および公平性をもって業務を履行します。

(2)　 当行は、お客様との取引において、原則として社外のベンダーが提供する電子プラットフォームを利用し、お客様へ為替レートを提示します。

(3)　 当行は、お客様の取引に関するご要望を満たすため、特に明確に合意されていない限り、お客様の注文を他のお客様の注文と同時に取り扱うか、時間順で取り扱うか、執行方法が電子取引によるか、注文を執行するかどうか、いつどのように執行するか、一部または全てを実行するかなどについて、合理的な裁量を有します。当行は、他のお客様の注文を執行していること、ならびにお客様の注文と同時に、または合計して他の取引を執行していることを開示する義務を負いません。

(4)　 当行がお客様から受けた注文は、受託を決定するまで取引執行が遅れることがあります。これは、お客様の外国為替取引に関する取引限度額の確認等のために時間を要するためです。当行は、執行する意思のない注文を受け付け、情報収集を行い、その情報を利用したプライシングやヘッジ取引等を行うことを致しません。ただし、お客様から受けた当該注文とは完全に独立した状態で行う取引は除きます。

(5)　 当行がお客様の注文の執行（一部または全てを問わず）が完了したと判断したことをもって取引約定となり、マーケットリスクは、取引が約定されたタイミングでお客様に移転されます。

(6)　 当行は、お客様よりお預かりしたオーダーについて、取引内容や約定可否について記録として保存しております。（タイムスタンプ）

３ 取引価格

(1)　 当行が提示する為替レートは、様々な情報や需給・流動性・イベント・指標等を参照のうえ、総合的な判断により決定されます。

(2)　 別段の合意がない限り、お客様の最終的な取引価格は、マークアップを加えた価格（オールインレート）となります。マークアップは当行が引き受けるリスク、発生する費用、およびお客様に対して提供するサービス等の対価として当行がいただくスプレッドまたは手数料です。マークアップを決める要素としては、取引条件（通貨、金額、期間）、市場環境（流動性やイベント）、お客様の取引状況、信用状況等があります。同一または類似の取引においても、異なる取引価格となることがあります。当行は取引から得る当行の収益額およびオールインレートの内訳を開示する義務を負いません。指値注文の場合、市場実勢が指値価格に到達したとしても、マークアップを含んだレートでは到達していない等、注文が執行されないこともあります。

４ 電子取引サービス

(1)　 当行が提供する外国為替取引の電子取引サービス「＜あきぎん＞ビジネスIB外為取引サービス」のご利用にあたっては、＜あきぎん＞ビジネスIB「外為取引サービス」利用規定やご利用マニュアルを合わせてご確認ください。

(2)　 お客様が当行の電子取引プラットフォーム上で出すオーダーはラストルックと呼ばれる実務慣行の対象となることがあり、当行が当該取引依頼の受託を決定するまで、当該取引依頼の執行に遅れが生じることがあります。ラストルックとは、電子取引において取引依頼を受けた市場参加者が、自己の提示価格で執行するか最終的な判断を下す機会を与えられる慣行である。

(3)　 電子取引において、当行が取引価格を呈示し、お客様からの取引依頼を引き受けするまでの間に、市場実勢の価格が当行にとって不利に動いた場合など、リスク管理上の理由で当該取引をお断りすることがあります。

５ 当行からの情報提供

　当行が提供するマーケット状況や見通しに関する情報等は、情報提供のみを目的とするものであり、特定の勧誘を目的とするものではありません。また、当行が提供するマーケットに関する情報については、当行が信頼できると判断した情報に基づいておりますが、その正確性、完全性を全面的に保証するものではありません。各種のお取引における最終決定は、お客様ご自身の判断により行うようお願いいたします。

６ 情報の取り扱い

(1)　 当行は、お客様の情報の保護を重要なものと考えております。管理ルールを適切に定め、その機密性および安全性の確保に努めています。ただし、監督当局等に対する義務の一環として、監督当局等から要請があれば、お客様の情報を開示することがあります。

(2)　 当行はお客様の注文および執行された取引に関する情報を、適切に管理し、匿名化、一般化した上で、他の関連する市場動向として分析し、当行内で共有また第三者に対して開示する場合があります。

７ 本基本方針の改定

　本基本方針は、外国為替市場に適用される法律、規則および規制や当行を取り巻く環境の変化等に鑑みて、改定される可能性があります。本基本方針が改定された場合には、当行のホームページへ掲載することによりその旨を通知します。

以上